ホルムアルデヒド

僕のこころ

ある日、金魚が変な方向を向いていた。

特になんの変わりもなく金魚は存在していた。

静かな水面を滑っていた。

これといってかわりなかった。

ただ何かおかしいとすれば尾ひれがひらひらしていないことだけだった。

僕は母さんに言われるがままに、金魚をアルミに包んで土に埋めた。

からになった水は静かだった。

 

 

ある日、てんとう虫を見つけた。

いっぱいいた。

だから片っ端から取って袋に入れた。

全部僕のものになった。

疲れたから帰ってその袋をそのまま玄関に置いた。

1週間後捨てた。

 

 

ある日、カマキリを見つけた。

まだ子供だった。

かわいくて、袋に入れた。

数週間後袋の中を見てみると、カマキリが脱皮した跡と体に腕を密着させたカマキリが見えた。

 

 

ある日、雀を拾った。

まだ子供で、うまく飛べないらしく親に捨てられたようだった。

拾って家でご飯をあげた。

撫でてあげた。

別になにかしたわけじゃなかった。

手の中で雀の体がビクッと震えて動かなくなった。

雀は冷たくなっていって、目を開くことは無かった。

 

 

ある日、道路で蛇が変な形に転がっていた。

体の半分がぺちゃんこに潰れていた。

外で遊んで、帰りにもう一度同じ場所を通ってみると蛇はいなかった。

 

 

ある日、道路に鳩が落ちていた。

鳩とは思えない形をしていた。

でもそれは鳩だった。

あまり見てはいけない気がして観察はできなかった。

学校の帰りにもう一度そこを通ると、鳩の痕跡だけが残っていた。