ホルムアルデヒド

僕のこころ

「花嫁姿見るまでは死ねんわ」

おばあちゃんはベッドの上で楽しそうにそう言った

僕はとにかく作り笑いしかできなくて、困ったことになったなあと思った

 

きっと、結婚して、子供を産んで、家庭を築く事が最高の親孝行になるんだと思う

幼少期、特におばあちゃんにはお世話になったからたくさん恩返しがしたい

おばあちゃんが求めているのは世間一般での幸せの基準を僕が満たすことだと思う

おばあちゃんは僕が結婚することが僕にとっても他の人にとっても幸せなことだと思ってる

 

でも実際はそうじゃないことを僕はまだ伝えられていない

 

僕もこうなるとは思ってなかった

小学生の頃、20で結婚するのが夢だった

どうすれば子供が生まれるかも知らなかったから、一丁前に子供が二人欲しいとか言ってた

でも現実を知るとものすごく気持ち悪くなって子供を生む想像がどんどんできなくなって行った

あんなあさましい行為を元に子供が生まれる

超気持ち悪い

 

男の人はきっとみんなそういうの好きだから誰かと付き合ったり結婚するとなったら絶対したがるもんだと思う

それがまじで気持ち悪くて無理だと思う

 

心に寄り添うだけの関係って築けないんですかね

体があってこその心なんですか

正直僕は抱きしめてさえくれればそれでいいしそれ以上何かしたいと思えない

 

そんな感じだから子供が生まれる可能性ってほぼ0なんです

誰かと付き合おうと思えばそういうサイトもあるしどうにでもなる

結婚もしようと思えば簡単にできる

でもそれは自分を新たに拘束するってことにもなる

今でさえ自由じゃないのにこれ以上縛られたらもう生きていけない

 

あと料理できない

これでかいと思うよ

料理さえきっちりできれば顔が悪くても幸せになれるよきっと

胃袋で掴めばいいんだから

それがさ、料理壊滅的にできないんだよ

自分が味音痴だから美味しいとかあんまり美味しくないとかよく分からないんだよ

 

頼むからどうしようもないくらい頭のおかしい性欲のない男の人、僕のことを拾ってくれって思う

最悪結婚さえすれば喜んでもらえるはずだから

 

 

きっと僕は何をしても幸せにはなれない

だったら僕は僕を大事にしてくれた人が幸せになるように行動すべきなんじゃないかと思った

結婚なんかしたくないけど、した方がいいんだろうな

その方が復讐にも都合がいいかもしれない

 

この先どれだけ失望されるか考えるとものすごく怖い

僕の幸せってなんだろう

あんまり僕に期待しないで欲しい

 

ごめんね